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形見分けで起こるトラブル事例を紹介!形見分けのマナーと注意点も解説

2024.06.25 遺品整理

形見分けは、故人の思い出の品を家族や親しい友人に引き継ぐ習慣です。
しかし、時にはトラブルの原因にもなります。
親族間で遺品を巡る争いが起こることも少なくありません。

本記事では、形見分けで起こりがちなトラブル事例を紹介するとともに、スムーズな形見分けを行うためのマナーと注意点について詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

形見分けで起こるトラブル事例

形見分けは思わぬトラブルが発生してしまうこともあります。
ここでは具体的なトラブル事例をみていきましょう。

形見分け前に処分・紛失

まずありがちなトラブルとして挙げられるのは、形見分けできるはずのものを遺品整理の際に誤って処分や紛失してしまうことです。
処分された遺品は元には戻せず、思い出も失われてしまいます。
遺品整理の際には、資産価値だけでなく、故人の思い出も考慮して行うことが大切です。
特にコレクションや骨董品など、専門知識が必要なものや、故人にしか価値がわからないものもあります。
こうしたトラブルを避けるためには、法定相続人全員で話し合いながら遺品整理を進めることが重要です。

譲る物について口約束をしていた

故人が生前に形見分けについて口約束をしていた場合、後になって本当に故人がそう言ったのかを証明することが難しく、混乱を招くことがあります。
このようなトラブルを避けるためには、故人の意思を明確にするために、遺書や記録を残しておくことが重要です。
また、遺品整理の際に「欲しいものがあれば渡すね」といった口約束をしてしまうこともありますが、この場合も混乱を避けるために、法定相続人全員の同意を得ながら進めることが必要です。
口約束だけでなく、しっかりと話し合いと記録を重ねることで、円滑な形見分けができます。

いらないという人に譲る

遺品は大切なものですが、形見分けをするのが義務というわけではありません。
善意で譲ったとしても、相手にとって好みでなかったり壊れて使えなかったりすると、強引だと思われてしまうことがあります。
形見分けをしたい場合は、必ず事前に相手の了承を得てから行うようにしましょう。

誰が何をもらうかで揉める

形見分けの品には、アクセサリー、宝石、指輪、着物、コレクション、書籍など、資産価値のあるものも含まれます。
そのため、誰が何を譲り受けるかで揉めるケースが多々あります。
親族には相続権があるため、しっかりと話し合いを行い、親族以外に形見分けをする場合には、さらに丁寧に確認し合うことが重要です。
これにより、トラブルを避け、円満な形見分けを進めることができます。

相続税・贈与税の申告漏れ

形見分けで高額な品を受け取った場合には、相続税や贈与税の申告が必要です。
しかし、この申告を忘れがちなので注意が必要です。
申告漏れをすると、加算税や延滞税が課されるだけでなく、場合によっては脱税として刑事罰を受ける可能性もあります。
そのため、税理士などの専門家に相談し、適切に申告を行うことをおすすめします。
専門家の助けを借りることで、漏れや間違いを防ぎ、安心して形見分けを進めることができます。

故人との関係性がわからない人からの申し出

時には、故人との関係がわからない人から形見分けの申し出を受けることがあります。
形見分けは、故人と親交の深かった人同士で行うものです。
そのため、調査や親族間での相談を通じても関係性がはっきりしない場合は、その申し出をお断りすることが無難です。
そうすることでトラブルを避け、故人の思い出を大切にすることができます。

形見分けのマナー

形見分けを行う際には、気を付けるべきマナーがあります。
悪気がなくても相手にとって失礼になってしまう場合もあるので、確認しておきましょう。

すぐ使える状態にして贈る

形見分けの品は、故人を偲んで大切に使うことで供養につながるとされています。
そのため、品物を渡す際には、きちんと手入れをし、すぐに使える状態にすることがマナーです。
あまりにも古くて使えないものについては、贈ることを控えるのが良いでしょう。
例えば、時計やアクセサリーが壊れている場合は修理し、衣類であればクリーニングに出してから渡すことで、受け取る相手も気持ちよく受け取ることができます。

梱包やラッピングはしない

梱包やラッピングは、お祝い事やプレゼントの際に行うものなので、形見分けでこれを行うのはマナーに反します。もちろん、のしや水引も必要ありません。
しかし、そのまま渡すことに抵抗を感じる場合は、半紙で軽く包むことをおすすめします。
仏教の習わしでは、「遺品」や「偲ぶ草」と表記するのが正式とされています。
この方法で、形見分けの品を丁寧に渡すことができます。

故人より目上の方について

かつては、故人より目上の方に形見分けをするのは失礼であり、マナー違反とされていました。
しかし、最近では特に親しい方に対しては形見分けをすることが一般的になっています。
もともと渡す相手に関する明確なルールはないため、故人の近親者や親しい友人に対して行うことに問題はありません。
また、故人の遺志がある場合はそれに従うことが重要で、円満な形見分けのためのポイントとなります。

形見分けをする際の注意点

形見分けでのトラブルを避けるために注意する点をご紹介します。
参考にしてみて下さい。

遺言書やエンディングノート確認

遺言書やエンディングノートがある場合は、故人の意志を尊重して形見分けを進めることが重要です。
遺言書は、家庭裁判所で検認手続きを経て、法定相続人全員で内容を確認し、形見分けが故人の意向に沿うように話し合います。
遺言書やエンディングノートには、形見分けの具体的な指示や希望が記載されている場合がありますので、これらを参考にすることで円満な形見分けを進めることができます。

無理に押し付けない

形見分けは義務ではないので、無理に押し付けるものではありません。
相手の気持ちを尊重し、勝手に郵送するなどはせず、お互いが気持ちよく進められるように心がけましょう。

故人との関係を確認

故人との関係がわからない人に形見分けをすると、トラブルの原因となる可能性があります。
関係がわからない人からの要求には、「親族だけで形見分けを行う」など理由を説明して丁寧に断ることが無難です。

高価な品は贈与税に注意

形見分けの際に高価な品を贈る場合、贈与税に注意しましょう。
贈与税は受け取る側が負担する必要があるため、贈る側はこれを理解し、事前に伝えることが重要です。

まとめ

今回の記事では、形見分けをする際のトラブル事例を紹介し、形見分けのマナーや注意点を解説しました。
トラブル事例には、遺品の紛失や口約束の不一致、税金の問題などがあります。
マナーとしては、品物をすぐ使える状態にすることや、無理に押し付けないことが挙げられます。

形見分けをする際には遺言書の確認や相続人間の話し合いも重要です。
故人の思いを尊重しながら、円満な形見分けを目指しましょう。

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