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遺品整理で携帯電話が出てきたらやるべきこと|ロック解除や処分方法も解説
2024.04.05 遺品整理
この記事では、遺品整理で携帯電話が出てきたときの対応について解説します。
ロック解除から処分方法までの流れ、そして重要な注意点もご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
遺品整理で出てきた携帯電話のロックは解除できる?
結論としては、「パスワードを知らなければ携帯電話のロック解除は困難」だと言えます。
携帯電話にはさまざまな個人情報が入っており、セキュリティも非常に厳重です。
また、故人の携帯電話は相続の対象になりますので、独断でロック解除を試みるのは避けましょう。
ご遺族がパスワードやPINを知らない場合、ロック解除のために取るべき行動を3つご紹介します。
他の遺品からメモ書きを探す
故人の手帳や携帯電話の契約書類など、紙媒体にパスワードがメモ書きされている可能性があります。
もしエンディングノートがあれば、パスワードが記されていないかを確認してください。
パスワードには、以下のようなものが設定されていることもあります。
・個人や家族の生年月日
・記念日
・電話番号の下4桁
・車のナンバー
ただし、携帯電話の機種によっては、一定回数パスワードを間違えると自動的に初期化されてしまうため注意が必要です。
データのバックアップを探す
故人が携帯電話のデータをバックアップした可能性があるため、パソコン内のデータも確認しておきましょう。
また、故人が勤務先で使用していたパソコンにデータが残っていることもあります。
データを確認できるか勤務先に相談してみてください。
通信キャリアショップやメーカーに相談する
携帯電話のパスワードは重要な個人情報であり、キャリアショップでもロック解除には直接対応してもらえません。
ですが、Androidの携帯電話の場合はメーカーによって対応が異なるため、一度問い合わせをしてみましょう。
一方、iPhoneの場合は、故人のAppleアカウントに保存されているデータへアクセスが可能です。
アクセスを行うためには申請手続きが必要とされ、以下の条件を満たしている必要があります。
・故人の持っていたアカウントの管理連絡先に申請する方が登録されている
・アクセスキーを持っている
・故人の死亡診断書を提出する
もし管理連絡先やアクセスキーの登録がない場合は、故人の正当な相続人として名前が明記された裁判所命令が必要です。
遺品整理で携帯電話が出てきた時にやるべきこと
ロック解除ができたら、次は端末内のデータやオンライン上の各サービスの整理を行います。
特に、有料サービスやネット口座等は後々トラブルへ繋がらないよう、しっかりと確認しておきましょう。
契約しているサービスの確認と解約
故人の契約しているサービスを確認し、解約手続きを行いましょう。
契約者が亡くなっても、解約手続きをしないと継続的に料金が発生してしまうからです。
さらに、登録情報をそのまま放置しておくと、なりすましや詐欺などに悪用されるリスクもあります。
以下は、主なサービスの一覧です。
・サブスクサービス:動画や音楽の有料配信サービス等
・スマホ決済サービス:PayPay、LINE Pay等
・オンライン通販サービス:Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング等
・ネットオークション・フリマアプリ:メルカリ、ヤフオク、ラクマ等
・クラウドサービス:Google、Dropbox、Evernote等
携帯電話のロック解除時と同様に、各サービスのIDやパスワードの情報が遺品のなかに残されていないかを確認してください。
見つからない場合、契約先へ解約手続きについて問い合わせましょう。
そして困ったときは、お住まいの自治体の消費生活センターへ相談することもできます。
SNSのアカウント確認と削除
故人のSNSアカウントを放置すると、第三者に乗っ取られる可能性があるため、適切に対応しておきましょう。
ここで注意すべきは、アカウント保持者本人以外が勝手にアクセスすると、不正アクセス禁止法に抵触する恐れがあることです。
仮に、ご遺族がIDとパスワードを知っていても、故人のSNSへアクセスするのは避けてください。
故人のSNSアカウントを削除するには申請が必要になります。
削除申請する際に、故人の死亡診断書のほか、各SNSによって必要な書類が異なるためホームページにて詳細を確認しましょう。
また、SNSによっては削除以外に「追悼アカウントへ移行」を選択することが可能です。
追悼アカウントを残すことで、ご家族や友人たちで思い出をシェアし続けられます。
第三者からのログインを防げる点もメリットと言えるでしょう。
ネット口座等の資産情報がないか確認
ネット口座等の金融資産の情報は十分に洗い出しましょう。
ご遺族が口座の存在を知らずに、遺産分割の対象から漏れてしまう恐れがあるからです。
以下は、主なネット口座等の一覧となります。
・ネット銀行口座
・ネット証券口座
・FX口座
・仮想通貨口座
FXの場合、長期間放置すると気付かぬ間に負債を抱えてしまう可能性がありますので注意が必要です。
写真や動画のデータを移行
携帯電話の写真や動画のデータを移行しておけば、いつでも思い出を見返せます。
データを移行する手段は、SDカードやクラウドサービス、またはUSBケーブルを用いた方法です。
移行方法は複数ありますので、ご自身に適したものを選びましょう。
故人の友人・知人の連絡先を保存
現代では、多くの方が携帯電話に知り合いの連絡先を登録しています。
携帯電話に残された故人の友人・知人の連絡先も大切に保存しておきましょう。
連絡先が分かれば、生前に付き合いのあった友人・知人、または関係者の方に訃報を伝えられます。
携帯電話のデータ消去・初期化の方法
携帯電話を処分する前に、データ消去・初期化を済ませておきましょう。
iPhoneの場合
iPhoneのデータ消去の手順は、以下の通りです。
①「設定」を開く
②「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」を順に選択する
③「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択する
次に、iPhoneを初期化する手順です。
①「設定」を開く
②「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」を順に選択する
③画面にパスコードとApple IDのパスワードを入力する
④デバイスの消去を確定する
⑤デバイスが消去されるまで待つ
Androidの場合
Androidのデータ消去・初期化する手順は、以下の通りです。
①Googleアカウントをログアウトする
②「設定」を開く
③「システム」→「詳細設定」→「リセット オプション」の順に選択する
④「すべてのデータを消去」を選択する
なお、Androidのバージョンや機種によって手順が異なる場合があるため、詳しくは各メーカーに問い合わせましょう。
携帯電話の処分方法
携帯電話のデータ消去・初期化や解約手続きが終わったら、次は処分方法を決めましょう。
ここでは4つの処分方法をご紹介します。
キャリアショップで回収してもらう
もう使わない携帯電話をキャリアショップに持ち込めば、無料で回収し、その後リサイクル処理をしてもらえます。
携帯電話のブランドやメーカーを問わず引き取りが可能です。
自治体の回収ボックスに入れる
自治体が設置している小型家電回収ボックスを利用すれば、携帯電話を無料で処分できます。
小型家電回収ボックスは主に、公共施設や大型スーパー、家電量販店等に設置されており、手軽に処分できるのがメリットです。
設置場所は自治体によって異なるため、事前に確認をしておきましょう。
リサイクルショップ等で売却する
リサイクルショップやフリマアプリで携帯電話を売却するのもいいでしょう。
携帯電話の機種や状態によっては、高値で買い取ってもらえる可能性があります。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者の中には、携帯電話のデータ消去から処分までを任せられる業者もいます。
また、携帯電話の処分だけでなく、遺品整理で出た多くの不用品も一緒に回収してくれ、全体の作業がスムーズに進むでしょう。
故人の携帯電話の処分に不安を抱く方は、経験豊富なプロへの依頼を検討してみてはいかがでしょうか。
遺品整理で出てきた携帯電話を処分する際の注意点
故人の携帯電話を処分する際に、特に気を付けるべき注意点について解説します。
個人情報の漏洩に気を付ける
処分する前に、きちんとデータ消去・初期化を行い、個人情報が漏れないように注意しましょう。
現代において携帯電話は生活必需品のひとつになっており、さまざまな個人情報が入っています。
残しておきたいデータは事前に移行を済ませ、それ以外は完全に消去した状態で処分をしてください。
相続人以外はロックを解除しない
相続人が複数いる場合は、独断で携帯電話のロック解除を試みるのは避けてください。
故人の携帯電話は相続の対象になるからです。
ロック解除を試みる前に、相続人全員の同意を得ることを忘れないようにしましょう。
そして、ロック解除後の内部データの確認も全員で行い、後々トラブルに発展するのを防ぎます。
まとめ
遺品整理で携帯電話が出てきた場合、ロック解除から処分まで大変な労力が必要とされます。
ロック解除は、まず他の遺品からパスワードを探してみる作業から始めましょう。
デジタル遺品のひとつである携帯電話ですが、パソコンよりもセキュリティが厳重で、ロック解除に悩まれるご遺族が多くいます。
無事にロック解除ができた後は、契約しているサービスの解約手続き、SNSアカウントの対応、資産の確認等を行いましょう。
そして、思い出となる写真や動画のデータや、故人の友人や知人の連絡先も忘れずに保存してください。
注意点は、「個人情報の漏洩に気を付ける」と「相続人以外はロックを解除しない」の2つです。
上記に気を付けながら、携帯電話の遺品整理を慎重に進めましょう。
当社では、遺品整理に悩まれるご遺族の心に寄り添い、故人が愛用したものを丁寧に扱って作業をさせていただきます。
遺品整理でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。